ヘアメイクで元手術室ナースのLimo(@Limopiece)です。
『手術室の看護師さんって、どんなお仕事なんだろう?』
『手術室の日常って?」
『手術室の裏側にも興味がある』
そんな方に向けて、
Limoが体験した手術室の日常や当たり前、そしてハプニングなどを綴っている
【手術室ナース日記 シリーズ】
今回は、
手術室ナースの清潔・不潔に対する特殊なセンス
をお伝えしたいと思います。
それでは、詳しくお話ししていきます。
✔︎ 手術室では、清潔・不潔の認識が全く違う。
手術室では清潔か不潔、常に二つの明確な世界があって、
そのルールに基づいて、清潔を守りながら、手術の業務をしています。
手術室での不潔とは
手術室の不潔を簡単にお伝えすると、
実は
一般的な生活の水準は全てが不潔扱いになります。
一般的な生活でいう
不潔って、
汚物、体臭など、衛生的でないことだったり、
物が散乱してたり、よごれていて、きたないこと。
あと、男女関係でも使いますね。みだらな意味でも。
そんな感じで、
不潔って、実はその人のイメージでしかないかもしれませんね。
しかし、手術室での清潔・不潔は、ルールがしっかり決まっていて、ちゃんと線引きがされています。
では、逆に手術室で清潔とされているのは、なんでしょうか?
手術室の清潔って一体何?
手術室での清潔とは
手術室では清潔とされている物、場所には細かなルールがあります。
大まかにお伝えすると、
✔︎体内
✔︎滅菌(もしくは消毒)された物品・エリア
のみが清潔です。
具体的に言うと、
◎ 空気に触れていない体内(ざっくり表現)
◎ 滅菌状態の器具やグローブ、術衣、掛布、
◎消毒した皮膚(清潔レベルは落ちます)
◎特殊な手洗い後、術衣とグローブをした人の前側上半身
◎クリーンルームの空中
それ以外は全て不潔
と明確に線引きされています。
ここで注目して欲しいのは、
手術室では空気に触れている体内は不潔という扱いになる事です。
具体的にいうと、口の中です。
手術室では口の中=肛門。どっちも不潔扱い
手術室では、
清潔=空気に触れていない体内
不潔=空気に触れている皮膚や体内
では、空気に触れている体内ってどこだろう?
口腔内・食道・鼻腔・気管支
あとは消化管全てです。
腸や肛門も不潔エリアとされています。
そうなんです、
手術室では、
口の中も、肛門も同じく不潔扱いをされているんです。笑
※口の中には、その人の病気をうつす元(細菌やウィルス)が、より濃厚にいる場合があるので、
電車などで、誰かが触った手すりより、よっぽど汚い可能性があります。
大切なのは健康を保てる衛生レベル
ここ最近は
除菌・除菌っていう時代が終わり、
菌とは仲良く付き合った方が、健康にいい場合も多いとの認識に変わりつつありますよね。
手術室では、ざっくりですが、
✔︎滅菌されている器具や場所
✔︎誰かの体内
以外は全て不潔。
ということは、
日常生活=全てが不潔。
となります。
なので、
潔癖症の人を見かけると、無駄なことに労力を費やしているなって感じちゃうんですよ。
もちろん日常生活と手術室という特殊な環境との違いがあって、
私の感覚が麻痺しているのは、承知の上です。
しかし、結局、日常生活に完全なる清潔なところはないんですよね。
人の感覚はそれぞれだから、世の中は面白いです。
気持ち悪いと思えば、まめに洗ったり、除菌したりするのは、その人の全くの自由です。
ですが、
あなたが清潔だと安心している全てが、手術室では、不潔って扱いになりますよっていう事実です。
なので、
健康を保てる衛生レベルに生活は保っていられれば、それで十分かと感じています。
まとめ
【手術室ナース日記 4】清潔・不潔に対する特殊なセンス
✔︎ 手術室では、不潔の認識が全く違う。
✔︎ 口腔=肛門
✔︎ 大切なのは、健康を保てる清潔レベル
でした。
あなたが清潔だと安心している全てが、手術室では、不潔って扱いになりますよ。
ってお話しでした。
不潔って言葉は、
男女関係でも使われますが、医療関係者の恋愛事情は一般と比べると、
もしかしたら、少し不潔なのか?もしれませんね。笑。
その辺りもまた違う記事でお話ししていきたいと思います。
注意:
この話は、Limoが何十年も前に看護師だった時の記憶を繋ぎ合わせたお話です。
記憶って、曖昧だとご理解していただき、楽しんでもらえたらと思っています。
Limo