【手術室ナース日記 2】麻酔科医はずっと手術に付きっきりではありません。

ヘアメイクで元手術室ナースのLimo(@Limopiece)です。

 

よくドラマとかで、手術室のシーンがあると、

必ず麻酔科医がずっといますよね?

でも、これは真実であり、真実じゃなかったりします。

 

もちろん、場合にもよりますが、

麻酔科医はずっと手術に付きっきりではなかったりします。

その代わりに研修医が術中の麻酔は管理しています。

 

その理由、

✔︎ オペ室の数より、麻酔科医の方が少ない
✔︎ 麻酔は始まりと終わりが肝心
✔︎ より多くの手術件数をこなすため。

そのお話をまとめました。

 

 

 

 

オペ室の数より、麻酔科医の方が少ない

私が勤めていた大学病院の中央手術室ではオペルームが全部で13室ありました。

そのうち平均10室くらいは稼働しています。

それに対して、麻酔科医は全員で6人前後。

 

不足している麻酔科医

稼働している手術よりも麻酔科医の方が少ない現状があります。

どこの手術室でも麻酔科医の人数はギリギリな傾向になります。

 

スタッフ不足は、麻酔科医だけではなくって、医療業界全体に言えることかもしれません。

 

Limoが働いていた手術室では、基本的に術中の麻酔を管理しているのは、研修医でした。

 

 

麻酔の管理をしているのは研修医

手術の内容は患者さんの状態によっても、違ってきます。

しかし、Limoが働いていた手術室では、基本的に術中の麻酔を管理しているのは、研修医でした。

 

研修医は医師免許があると言っても、ちょと前まで医学生。

まれに手術中に患者さんが急変を起こして、研修医がパニック状態に陥ることもありました。

そんな時は、ちゃんと経験を積んだ麻酔科医が駆けつけるシステムになっていました。

 

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麻酔は始まりと終わりが肝心

術中の麻酔を管理しているのは、研修医ですが、必ず、麻酔科医が立ち会う場面があります。

①麻酔をかけるとき
②麻酔を覚ますとき

この時は、必ず、麻酔科医がいるとき行います。

 

麻酔は始まりと終わりが肝心なんです。

 

オペ開始時間が重なる朝の時間帯は

麻酔科医待ちってことも、たまにありました。

なので基本的に

手術の始まりと終わり以外は、麻酔科医は不在で、その代わりに研修医が麻酔の管理をしている場合が多いです。

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より多くの手術件数をこなすため

『手術の始まりと終わり以外は、麻酔科医は不在で、その代わりに研修医が麻酔の管理する』

って聞くと、なんだか不安を覚える人もいるかもしれません。

 

でも、安心してください。

 

基本的に全身麻酔って、様々な機器が自動でコントロールしてくれる仕組みになっています。

 

バイタルが安定するように、先回りして微調整をするのが、術中の麻酔管理になります。

もちろん、ベテラン麻酔科医がずっと立ち会った方が安心感は増しますが、研修医でも大丈夫です。

 

それよりも、

ベテラン麻酔科医は麻酔導入・覚醒・緊急時の対応に時間を割いた方が、効率的なんです。

もし、ずっとベテラン麻酔科医が手術に立ち会わないとダメってなってしまったら、

行える手術件数は大幅に減ってしまいます。

そっちの方が問題です。

 

もちろん、研修医では対応できない時は、麻酔科の医師がすぐに駆けつけるシステムになっていました。

 

手術室看護師が麻酔科医を呼ぶ方法はこちら。

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まとめ

 

麻酔科医はずっと手術に付きっきりではありません。

その代わりに研修医が術中の麻酔は管理しています。

その理由、

✔︎ オペ室の数より、麻酔科医の方が少ない

✔︎ 麻酔は始まりと終わりが肝

✔︎ より多くの手術件数をこなすため

でした。

 

こうやって、

医療業界はスタッフ不足の中、工夫して、なんとか手術の件数や対応できる患者さんの数を確保しているんです。

医療従事者は患者さんの命を守るために、まさに日々当たり前のように戦っています。

 


注意:
この話は、Limoが何十年も前に看護師だった時の記憶を繋ぎ合わせたお話です。
記憶って、記録と違って、曖昧なので、事実と異なる場合があることをご了承下さい。

 

Limo

 

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