ヘアメイクで元手術室ナースのLimo(@Limopiece)です。
『手術室の看護師さんって、どんなお仕事なんだろう?』
『手術室の日常って?」
『手術室の裏側にも興味がある』
そんな方に向けて、
Limoが体験した手術室の日常や当たり前、そしてハプニングなどを綴っている
【手術室ナース日記 シリーズ】
今回は、
研修医の可哀想な現実 in オペ室
をお伝えしたいと思います。
それでは、詳しくお話ししていきます。
✔︎ そもそも麻酔科医と研修医の違いって?
手術室で麻酔業務に携わるドクターには2種類あります。
それが、麻酔科医と研修医です。
それぞれざっくり説明します。
麻酔科医とは、
麻酔科を志望して入局しているドクター。
スタッフの先生とも呼ばれていました。
手術室ナースよりも、麻酔業務に関して、知識も経験も豊富。
とても頼りにされている存在です。
しかし、医師国家資格に合格した後に、すぐには大学病院の麻酔科に入局をすることはできません。
その前に、2年間の研修医という制度があります。
研修医とは、
お医者さんのタマゴ的存在なのが、研修医です。
医学部生が医師国家資格に合格後、2年間の研修医期間があります。
研修医は自分が希望するいろんな科を2ヶ月〜3ヶ月交代で勤務します。
なので、研修医はローテーターとも呼ばれていました。
手術室の場合、麻酔科のローテーター(研修医)と一緒に働くことになります。
2ヶ月〜3ヶ月経つと、また違うローテーターが入れ替わり、立ち替わりします。
なので、やっと麻酔科の仕事を覚えたかな?ってところで、
他の科に行ってしまう存在です。
✔︎ ベテラン看護師は研修医に対して、冷たい。
お医者さんのタマゴ的な存在の研修医さんたち。
手術室では、術中の患者さんの麻酔・全身管理を看護師とともに任されています。
しかし、ベテラン看護師ほど、この研修医さんたちに対しての態度が酷い傾向にあります。
※もちろん全員ではありません。
とあるベテラン看護師の研修医に対する発言
『看護師の仕事を増やす足手まとい的存在』
『研修医の指示は信じてはならない』
『研修医に返事をする必要なんてない』
挙げたらキリがないですが、
基本路線は
使えない存在だから、酷い扱いをしても構わないってスタンス。
先輩ナースからしたら、研修医は同じ手術室スタッフとして、認めていないって感じでした。
もちろん、全てのベテラン看護師からの発言ではありませんが、
一部の看護師は研修医に対して、かなり攻撃的だと感じました。
✔︎ 新米看護師は研修医に対して、健気。
ベテラン看護師は高い確率で、研修医には冷たかったんですが、一方、新米看護師はどんな対応だったのでしょうか?
それが、ベテラン看護師と違って、新米看護師は研修医に対して、健気で優しいことが多いです。
Limoが務めていた手術室では、
基本的に
1年目〜3年目までのナースたちは、研修医に優しい対応している人が多かった印象です。
一緒に呑みに行くこともあったりして、
そこから恋愛に発展して、結婚する人もいました。
しかし、稀に先輩ナースに影響を受けて、
研修医に対して嫌な態度を示す新米看護師も存在していました。
6年間医学部で必死で勉強して、研修医になっているのに、
たかが看護師1〜2年目に、小馬鹿にされながら働くって、可哀想だなって感じてました。
人を小馬鹿にする一部の看護師の人間性の問題なのか?
もしくは、そんな風に人間の精神を歪めてしまう程、過酷な職場環境が問題なのか?
悩ましいですね。
✔︎ できる研修医の特別扱いされる。
基本的にお仕事ができないっていう理由で、邪険に扱われている可哀想な研修医さんたち。
しかし、たまに存在するんですよね。
仕事ができる研修医。
最初は冷たい態度でも、仕事ができると判断されると、途端に先輩看護師も協力的になります。
で、その噂はすぐに手術室の看護師内でまわります。
一緒に働いていて安心感があると、自然と好意も湧いてくるので、その研修医は外見がいまいちでも、モテていました。
そんな研修医は
『手術室の看護師って怖いって噂されてたけど、全然そんな事なかった』
とか発言していました。
手術室の看護師が怖いと感じている研修医の方へ
麻酔科のドクター並みに仕事ができるようなると、途端に看護師の態度は変わりますよ。
まとめ
【手術室ナース日記 5】研修医の可哀想な現実 in オペ室
Limoは手術室を2年で辞めてしまっているので、
ベテラン看護師の気持ちはわかりませんが、
今までの経験の中で、研修医の仕事ぶりに、愛想を尽かしているのかもしれませんね。
しかし、
過酷な職場はみんな一緒。
円滑なコミュニケーションを心がけて、スムーズにお仕事ができる環境って、みんなにとって大切ですよね。
結局、他人に対して、酷い対応すると、回り回って自分に返ってきます。
どんなにイライラしても、プラスのボールを投げ続けられるように心がけたいですよね。
注意:
この話は、Limoが何十年も前に看護師だった時の記憶を繋ぎ合わせたお話です。
記憶って、曖昧だとご理解していただき、楽しんでもらえたらと思っています。
Limo