こんにちは。
ヘアメイクで現代アーティストのLimoです。
『どうして仮面作品を作るようになったのか?』
って、よく聞かれるのですが、
『気づいたら仮面を作っていました。』
が私なりの答えでした。
でも、本当はいろんな経験やきっかけが混ざり合って、今の自分らしい活動に繋がっているんです。
今回はその一つのキッカケになったマスク作品
『LimoPiece010 “P.L.I.D”』の話です。
LimoPiece010 “P.L.I.D”は
ヘッドピース作家であるLimoが
『友人の夢を叶えるために作ったマスク作品シリーズ』の1つです。
この作品を作るキッカケ・材料・作り方・名前の由来、撮影、その後の展開などをまとめました。
LimoPiece010 “P.L.I.D”を作る事になったキッカケ
Limoはヘアメイクとして、3年間、ロサンジェルスの住んでいました。
その時に、アメリカで活躍しているプロのダンサーとお友達になり、公私共によく助け合っていました。
日本に帰ってきてからも、その友人とは、連絡を取り合っていました。
ある日、その友人から、
『オリジナルの仮面を作ってくれないか?』
と頼まれました。
よく話を聞いてみると、
『今まではショウビジネスに身を置いてきた自分だけど、本当に踊りたいのはそれではなかったと、やっと気づけたの。これからは自分の中にあるダンスを踊ろうと思う。その時に、仮面をつけて踊りたいとイメージしてる。』
その仮面を作って欲しいとのこと。
彼女は新しい自分を見つけたんだと、感じました。
彼女の夢の応援をしようと思いました。
LimoPiece010 “P.L.I.D”の材料と作り方
彼女のイメージの仮面を聞いたところ、ほとんど顔が隠れているタイプの仮面でした。
まずはモノトーンの作品を作ってから、同じ方法でカラフルな作品を展開して、合計7作品を作りました。
このLimoPiece010 “P.L.I.D”もその一つです。
材料:
ワイヤー、チュール、古着
作り方:
①ワイヤーで好きな仮面の形を作ります。
②ワイヤーの仮面のベースにチュールを貼っていく。
③細かく切った様々な古着をグルーガンでチュールにつけていく。
特に難しい作業はありませんが、細かく切った古着を組み合わせていくので、思った以上に時間がかかります。
1つの作品の完成までには、3日くらいはかかります。
LimoPiece010 “P.L.I.D”の名前の由来
“P.L.I.D”は
People Living In Dream (夢に住む人々)
の頭文字を取りました。
ずっとミュージックビジネスのバックダンサーとして活躍していた彼女が
誰かから与えられたダンスではなく、自分のダンスを踊るという新しい夢を見つけ、私の作ったマスクを纏って、その夢の世界を表現できる日が来るとの気持ちで命名しています。
LimoPiece010 “P.L.I.D”の撮影
LimoPiece010 “P.L.I.D”はLimoのお気に入りのマスク作品の1つなので、2回くらい、撮影しています。
女性モデルで撮影。
男性モデルで撮影。
どちらの撮影も、
別の作品撮りの最後に仲間に頼んで撮影してもらっています。
作品撮りというのは、
クリエイターたちが仲間を募って、今後の仕事のためだったり、好きなテイストの作品を作ったりする撮影のことです。(テストシュートとも言います)
作品撮りをしようとフォトグラファーとモデルさんとスタイリストの間で話が持ち上がった時に、ヘアメイクさんがいなかったそうです。
私はスタイリストさんから
『テストシュートのヘアメイクをお願いできないか?』
と、頼まれました。
その当時、Limoは子育てと仕事の両立のまっただ中で、ヘアメイクのテストシュートをしている余裕は、それほどありませんでした。
しかし、未来に何が待っているのか?誰にも分かりません。
無理のない範囲で、誰かの頼みはどんどん引き受けた方が、断然良いです。
娘を実家に預けて、ボランティアでテストシュートに参加しました。
自分に時間がない時・まだ経験値が低い時などに、テストシュートの企画を自分から起こすのは、とても大変です。
誰かが企画してくれたテストシュートの話は、神からのプレゼントだと感謝してください。
もともとはマスク作品のテストシュートではありませんでしたが、マスク作品を作っている話してみたら、快く撮影してもらえました。
この作品で、
『男女のモデルの違い・マスクの付け方でどんな風にイメージが変化するのか?』
などの有意義な実験もできました。
自分の夢を叶えたいのであれば、まずは誰かの夢のお手伝いや頼み事を、前向きに引き受けましょう。
そんなお誘いがあったら、絶好のチャンスだと思ってください。
自分の利益しか考えていない人に、成功や幸せはやってきません。
人間社会、『持ちつ持たれつ』で成り立っています。
こうやってできた作品作りの仲間は、人生の宝です。
心から感謝。
フォトグラファー:西澤 崇
モデル:Hideki Asahina
フォトグラファー 中島 洋介
モデル 斉藤 アリス
ヘッドピースとヘアメイク
Limo (Makiko Molimoto) 現代アーティスト
ハリウッド帰りのヘアメイクアーティストであり、元手術室看護師というユニークな経歴を持つLimo。
鮮やかで透明な樹脂を組み合わせた独自の作品は、
不可思議でスタイリッシュであると同時に、生命の持つエネルギーを内包しているかのような躍動感と儚さが入り混じっている。
またデジタルやパフォーマーとの今までにない新しいコラボレーション作品を展開し活躍の場を国内外に広げている。
Limoウェブサイト
https://limopiece.com
Limo仮面インスタグラム
https://www.instagram.com/limopiece/
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